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★小説C 「ブーツの天敵」★

1.性癖

予備校生・遠藤聡は、大学受験に二度失敗して現在二浪中の身である。今度落ちたら三浪となるが、思うように成績が上がらず苦悩していた。高校在学中にも進路面談で、担任教師から
「まぁ、遠藤の成績じゃぁ、見込みないね!!予備校もきっと力入れないだろう!成功しないの分かってるからな!」
と自信たっぷりに言われる始末であった。彼の成績がなかなか上がらない理由は生来のロングブーツフェチであることに起因していた。今の受験制度はロングブーツフェチの彼にとっては極めて不利なものであった。なぜなら、本来受験に向けて最後の追い込みをかけなければならない秋・冬の大事な時期に、街を歩けば、また、電車・バスに乗ればOLや女子大生が当然のようにロングブーツを履いて歩いている。TVを点ければこれまた当然のように女優や歌手がロングブーツを履いて出演している。雑誌を開けばモデルやアイドルがまたもや当然のようにロングブーツを履いている姿が掲載されている。どこもかしこもブーツ、ブーツ・・・・。これでは勉強に集中できるはずがなかった。しかし、理由が理由だけに原因がハッキリしていながら周囲になかなかそれを打ち明けられない・・・。そのことがより彼を悶々とした気分にさせていた。ある日、書店に立ち寄った遠藤は受験参考書売り場を素通りして、女性ファッション雑誌売り場の前に立った。ブーツ姿のモデルが出る秋・冬期間の発売号だけ立ち読みするのが彼の恒例行事≠セった。好奇の目で見る客の女性たちを尻目に何冊かを読んだ後、女子学生向けに発行されているファッション誌『J○』に目を通していた遠藤は見覚えのある女性が読者モデルとして登場していることに気付いた。
『青川学院大学2年 山口由起子さん・・・・』
「ユ、ユキちゃん!?・・・」
高校時代の同級生、山口由起子だった。由起子は遠藤と違い現役で合格。渋谷にある青川学院大学に通っていた。そしてその細面の鼻筋の通った都会的な美貌で見事、今年の学園祭でミス・キャンパスに選ばれていたのだった。高校時代よりすっかり色気づいた由起子の姿に興奮したが、ファッション誌の記事内容は、遠藤をさらに興奮させるものであった。
『今年の毎日通学ブーツこれで完璧! 山口由起子さんの場合・・・。私が一番重要視するのは長さ。ちょうど膝下すぐぐらいがベストです。ふくらはぎに少しゆとりがあるくらいが◎・・・。』
本人のコメント文の横に笑顔で、そして『銀座ドイアナ』のロングブーツで包んだ左右の美脚をクロスさせた由起子の姿が掲載されていた。由起子はすっかりお嬢様女子大生の仲間入りをしていた。その姿をみた遠藤は不覚にも書店内で股間を膨張させてしまった。遠藤は迷わず他の雑誌に紛れこませて『J○』を購入した。そして自分の部屋で由起子を自慰行為のオカズ≠ニして利用した。

2.人狩り

青川学院大学の敷地内に高くそびえるイチョウの大木からは枯葉が舞い落ち無数の金貨をバラまくように散り敷かれていた。1号校舎から授業を終えた英文科の女子大生の群れが出てきた。群れの中には落ち葉をロングブーツで“ザクッ、ザクッ”と踏みながら歩く由起子の姿もあった。終えたばかりの授業を話題にしながら正門を出てきた由起子を待つ男がいた。
「由起子さ〜ん!」
土方空調工業社長の嶋田裕二だった。友達と別れた由起子は嶋田の愛車・ベンツに乗り込んだ。そして車は渋谷の大学からほど近い六本木のR国大使館そば>にあるSMホテルに到着した。車から降りたゴルフバックを担いだ嶋田とサングラスで変装した由起子が足早にホテルに入館していった。ホテルの一室に入った嶋田は即座にパンツ一丁になり正座した。由起子は服を脱ぐ嶋田の姿を見つめながら黒皮の手袋をはめていった。そして、嶋田が持参したゴルフバックの中からド派手なエアガンを取り出した。
“チュッ!♪”
一とおり銃を眺めた後、笑みを浮かべながら軽く銃口にキスをした。
「さっ、狩りをはじめるわよ!」
「ゆ、由起子女王様ぁ〜!」嶋田が叫んだ。
由起子はうれしそうな表情で片目をつむり、パンツ一丁の嶋田に向けて銃を構えた。
「フフッ、その獲物・・・もらったわ」そして、何のためらいもなく引き金を引いた。
“パーン!” “パパーン!”→“ビシッ!”“ビシッ!”
「ウウッ・・・。由起子女王様ぁ!最高です!」
「ハハハハハ。アッハッハッハ!」
撃った由起子も撃たれた嶋田もお互いに喜び合っていた。由起子はサディスティックな笑みを浮かべながら嶋田の体を撃って撃って撃ちまくった。BB弾を詰替える間も惜しいほどであった。
“ドスッ!”“ドスッ!”そして、嶋田の全身にまんべんなくBB弾を浴びせた後はコートのポケットに手を突っ込んで笑いながらロングブーツで蹴り上げた。ファッション誌に登場した時と同じ『銀座ドイアナ』のロングブーツで・・・。

3.ブーツ狩り

「ユキちゃんのブーツが欲しい!!・・・」
遠藤はよからぬ事を考え始めていた。これまで見た読者モデル達とは違い由起子は名前も顔も、そして・・・住所も知っている女だった。遠藤は勉強そっちのけで一週間、由起子の行動をマークした。その結果、金曜日の夜に狙いを定めて最寄りの駅で待ち伏せした。19時30分・・・。計算どおり、由起子は駅の改札口から出てきた。足元は当然のようにロングブーツ姿だった。遠藤は気付かれないように後をつけた。由起子は駅前の自転車置場で友達相手に携帯電話で楽しそうに話しながら、自転車のストッパーをブーツで勢いよく蹴り上げてこぎ始めた。そして遠藤も後に続いた。無灯火で背をかがめながら、適度に車間距離を保ちながら、かつブーツでペダルをこぐ由起子の美脚をしっかり鑑賞しながら追尾した。由起子が家に入った数分後、遠藤が玄関に忍び寄った。そしてイチかバチか≠フ瞬間が訪れた。遠藤はドアノブを手にした。 "ガチャッ"
「開いた!」
・・・由起子は友達との携帯電話に夢中でカギを閉め忘れたまま自分の部屋に行ったのだ。玄関を一通り眺めた遠藤は、左側の隅に犬のぬいぐるみ付きのブーツキーパーが入った真っ直ぐにそびえ立つ由起子のロングブーツを発見した。『銀座ドイアナ』の黒のロングブーツ。左右に付いたD型のリングがドイアナブランドの証だった暗闇の玄関先で遠藤の口元がフライパンに乗ったバターが溶けて広がっていくようにニタァーーッとした笑みになった。そして、遠藤の手首が獲物に襲いかかるコブラの鎌首のように由起子のブーツに向かった。
"コットン"
左右のくるぶしが当たる鈍い音を出しながら、遠藤は由起子のブーツを一気につまみ上げた。
「善≠ヘ急げだ!」「長居は無用だ!」「ちゃんと戸締りしないのが悪いんだ!」
遠藤は何とも自分に都合のいい解釈を繰り返しながら足早に山口邸から遠ざかっていった。
「ハハハ。やったゼ!ハァ、ハァ。」
遠藤は自分の部屋に持ち帰った由起子のブーツを貪り続けた。ファスナーの継ぎ目一つ一つに至るまで、小骨一本残さずしゃぶりつくすような、実に意地汚い貪り方だったがそれも無理もないことだった。ただのブーツじゃない。キャンパスクィーン・大学のアイドルが履いたブーツだ。興奮しないはずはなかった。
「あぁ、ユキちゃん♪・・・」
そして、美脚をブーツで包んだ由紀子の姿を想像しながら自慰行為にふけった。
「ハハハ、同じ大学に通うヤツらでも手に入らないモノを入学も出来ないこのオレが手にしたゾ!どうだ!ハハハハ」
遠藤は歪んだ優越感・幼稚な優越感に浸っていた。
「ブーツがなーい!?」
翌朝、由起子が玄関で叫んだ。
「お母さん!アタシのブーツ知らない?」
「知らないわよ!」
「何でないのよ?」
他の靴はちゃんと玄関に置かれているのに、犬のぬいぐるみ付きのブーツキーパーを残したまま、なぜかブーツだけが忽然と消えていた。
「もう、これからデートなのにぃ・・・。」
由起子は泣く泣くスニーカーで外出した。由起子のブーツを充分に貪った遠藤だったが、美人女子大生が履いたブーツの味を知ってしまったがためにこらえ性がなくなってしまった。
「もっと違うブーツが欲しい!」
「カワイイ女の子のブーツが欲しい!」
遠藤は受験勉強そっちのけで再び駅の改札口周辺をウロつき獲物≠フ物色に励んでいた。そして、数日後、由起子同様に高校の同級生だった遠野文子が新品同様の『ピンキー&ドイアン』のロングブーツ姿で改札口から出てきたのを発見した。
「フ、フミちゃん!・・・カワイイ♪・・・」
文子は中学・高校時代を通して水泳部にいたため見事なプロポーションだった。現在は美容師の専門学校に通っていた。遠藤は由起子の時と同様に早足でブーツの踵を鳴らして歩く文子の後を追尾した。家に着いた文子は寒い夜道を歩いてきたため、温かい風呂に入ることしか頭になく、玄関のカギを閉め忘れた。
"ガチャッ"
難なくドアが開いた。今度は真正面に、玄関のど真ん中に堂々と文子のロングブーツがそびえ立っていた。二度目≠轤オく遠藤は反射的に、要領よく&カ子のブーツをつまみ上げた。
「世の中にブーツはあり余ってるんだ!一人分くらい調達したってどうってことないだろう!」
遠藤はまたもや自分に都合のいい解釈をしながら足早に遠野邸から離れていった。
「ハハハ ちょろいもんだゼ!」
「アァ・・・フミちゃん♪・・・」
遠藤は文子のブーツに手を突っ込んでぬくもりを味わった後、臭いを嗅いだり、ファスナーを上げたり下ろしたりしながら、文子が玄関でブーツを脱ぎ履きする姿を想像して自慰行為にふけった。


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